小児感染症科医のお勉強ノート

群馬県立小児医療センターで感染症を専門に診療しています。論文や病気のまとめを紹介します。

敗血症

食物蛋白誘発性腸炎(FPIES)と感染症

長い名前ですが、新生児-乳児食物蛋白誘発性腸炎(FPIES)という病気があります。FPIESは、乳幼児期に発症する食物アレルギーの1種です。典型的には、原因食物の摂取から1-4時間後に、大量に嘔吐して、顔面蒼白、ぐったり、血圧低下、下痢などを伴います。牛…

MRSA菌血症にバンコ+セファゾリン併用療法は有効か?

" data-en-clipboard="true"> MRSA菌血症は、重篤で、死亡率が高い疾患です。バンコマイシンを十分量使用しても、菌血症が持続する場合には、ダプトマイシンに変更したり、感染巣を除去(カテ抜去やドレナージなど)を早期に行います。 " data-en-clipboard=…

小児におけるダプトマイシンのエビデンスのまとめ

ダプトマイシンは、成人においては、重症MRSA感染症の重要な治療薬となり、国内のガイドラインでは菌血症の第一選択薬としてバンコマイシンと併記されています。しかし、小児において(特に乳児)は、動物実験での副作用の懸念、使用経験の少なさから、保険…

小児の造血幹細胞移植後の菌血症の危険因子の検討

Microbiology and Risk Factors for Hospital-Associated Bloodstream Infections Among Pediatric Hematopoietic Stem Cell Transplant Recipients Open Forum Infect Dis. 2020;7(4):ofaa093. Duke大学からの報告です。小児の造血幹細胞移植後の菌血症の検…

極低出生体重児の菌血症は、黄色ブドウ球菌よりもGram陰性桿菌の方が予後が悪い

成人では、黄色ブドウ球菌とカンジダ菌血症の予後は不良で、治療も難しいですが、Gram陰性桿菌菌血症については、抗菌薬の早期終了が検討されています。新生児(極低出生体重児)においては、その逆で、Gram陰性桿菌の菌血症の方が予後が悪かったというドイ…

MSSA菌血症の治療において、セフトリアキソンはセファゾリンより劣る可能性がある

A Comparison of Cefazolin Versus Ceftriaxone for the Treatment of Methicillin-Susceptible Staphylococcus aureus Bacteremia in a Tertiary Care VA Medical Center. Open Forum Infect Dis. 2018 May 18;5(5):ofy089. 米国の退役軍人病院で実施された…

「生後60日以内の比較的元気な発熱の児において、尿検査異常なし+末梢血WBC<4090+プロカルシトニン<1.71を満たす時、重症感染症を検出する感度は97.7%、特異度60.0%。陰性適中率は99.6%になる」

A Clinical Prediction Rule to Identify Febrile Infants 60 Days and Younger at Low Risk for Serious Bacterial Infections. Kuppermann N, et al.JAMA Pediatr. 2019 Feb 18. doi: 10.1001/jamapediatrics.2018.5501. [Epub ahead of print] 米国のカリ…