小児感染症科医のお勉強ノート

小児感染症を専門に診療しています。論文や病気のまとめを紹介します。

抗菌薬

小児の下気道感染症(肺炎を除く)に抗菌薬投与の意義は無い

小児の下気道感染症に抗菌薬を出すのかは、小児科医の永遠(?)のテーマです。「抗菌薬を出さずに治る子も多いけど、そのまま肺炎で入院になる子もいるよ」というのが実感なのですが、そもそも抗菌薬を出せば肺炎で入院になる子が減るのか?ということが重…

BCG接種後のリンパ節炎の治療(システマティックレビュー)

" data-en-clipboard="true"> BCG接種後、2−3ヶ月ほど経過して、接種した側の脇の下のリンパ節が腫れたと言って、受診される親子がいます。BCGの菌が、リンパ節に入り、免疫反応が起きて腫れるリンパ節炎です。 " data-en-clipboard="true"> 普通は、痛くも…

カバ咬傷は、もはや動物咬傷のレベルではない

以前、亀田総合病院の「咬傷・外傷後の抗菌薬」の改定作業を行いました。 (臨床ガイドライン | 亀田総合病院 の中にあります) 日本だと、イヌ・ネコ・ヒトの咬傷が多いのですが、世界は広いです。 カバは、可愛らしい見た目によらず、獰猛な動物で、人が襲…

小児におけるセフトリアキソンの副作用

セフトリアキソンは、第3世代セファロスポリンとうカテゴリーの抗菌薬です。市中肺炎、尿路感染、髄膜炎など、幅広い感染症に使用できる抗菌薬で、かつ1日1回投与で済むので、感染症診療には非常に重要な薬剤です。 一方、新生児では核黄疸のリスクになる…

MRSA菌血症にバンコ+セファゾリン併用療法は有効か?

" data-en-clipboard="true"> MRSA菌血症は、重篤で、死亡率が高い疾患です。バンコマイシンを十分量使用しても、菌血症が持続する場合には、ダプトマイシンに変更したり、感染巣を除去(カテ抜去やドレナージなど)を早期に行います。 " data-en-clipboard=…

小児の抗菌薬の投与量を決めるアプリ

" data-en-clipboard="true"> 感染症に対して抗菌薬を使用する時には、「標準的な投与量を標準的な間隔」で投与する必要があります。しかし、標準的な使用方法は、添付文書からは得られません。 " data-en-clipboard="true"> " data-en-clipboard="true"> 小…

どうしてもルートが取れない時、筋注できる抗菌薬

重い基礎疾患を有する患者さんの中には、血管確保が難しく、どうしても末梢ラインが取れないことがあります。 経口抗菌薬では治療が難しい細菌感染症だけど、どーしてもルートが取れない!!という時に、使える方法が抗菌薬の筋肉内注射(筋注)です。 ネル…