小児感染症科医のお勉強ノート

小児感染症を専門に診療しています。論文や病気のまとめを紹介します。

2024-01-01から1ヶ月間の記事一覧

コロナ陽性の乳児期早期発熱は、細菌感染症の合併が少ないかも

最近、COVID-19の症例が増加しています。インフルエンザの流行がピークアウトしましたが、その分、コロナが増えている感じです。 乳児期早期発熱(生後3ヶ月未満の発熱)では、基本的に細菌感染症の精査が必須です。つまり、血液検査、尿検査などを行います…

【重要】小児敗血症の基準が変わります!

2024年(始まって1ヶ月ですが)、小児感染症分野の論文でおそらく最重要の論文の一つが出ました。 結論から言うと、「敗血症の定義が変わります」という、臨床へのインパクトも絶大な論文です。 そもそも小児の敗血症の定義ですが、2005年に小児敗血症コンセ…

オミクロン株より、RSウイルスのほうが重症化しやすい

新型コロナ流行当初は、MIS-Cなど様々な合併症や、呼吸障害が出るコロナを経験しました。オミクロン株が主体となってからは、(感染症法上の5類への以降もあり)入院が減ってきました。2023年は、感染対策の緩和から、RSウイルスが大流行し、今はインフルエ…