2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧
小児ではコモンな川崎病も、成人発症例は診断されるまで時間がかかり、冠動脈病変の残存や心筋梗塞が多いようです。 Kawasaki disease in adults: Observations in France and literature review Autoimmun Rev. 2016;15(3): 242-9. 目的:川崎病は、小児に…
主に重症患者を担当している小児病院はこのようなケースに対応する必要が出てくるのかもしれません。 Late-Onset Neonatal Sepsis in a Patient with Covid-19 N Engl J Med Apr 22, 2020. 無料アクセス可能 (https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMc2…
悪性外耳道炎のポイント ・起炎菌は、ほとんど緑膿菌 ・高齢DM患者に多いが、免疫不全の小児でも起こしうる ・進行すると、顔面神経麻痺、頭蓋底骨髄炎を起こすので、早期診断と治療が重要 悪性外耳道炎Uptodateまとめ はじめに 悪性外耳道炎は、外耳道と頭…
マニアックな話題で恐縮です。 アライグマに寄生するアライグマ回虫がヒトに感染すると幼虫移行症を起こします。 中枢神経に達すると、好酸球性髄膜炎を引き起こし、眼に達すると視神経炎(DUSN)を引き起こします。どちらも致死率や失明率が高い合併症です…
Epidemiologic study of conjunctivitis-otitis syndrome Pediatric Infect Dis J. 2005;24:731 50年以上前にCoffeyらにより、中耳炎と化膿性結膜炎にHaemophilus influenzaeが関与しているということが認識された。その後、Bodorらが、conjunctivitis-otiti…
Uptodateをまとめました 1.疫学 眼科周囲蜂窩織炎は眼窩蜂窩織炎よりも頻度が高い。87−94%が、眼科周囲蜂窩織炎と診断され、残りの6−13%が眼窩蜂窩織炎である。両疾患とも、成人より小児に多い。両者を鑑別することは、合併症・治療・予後が異なるので、非…
Uptodateを参考にまとめました 概念 眼窩蜂窩織炎は、眼窩内の構造物(脂肪織と筋肉)を含む感染症である。眼窩蜂窩織炎は、失明などの合併症が起きうる重篤な疾患である。 疫学と病態生理 眼窩蜂窩織炎は、若年の小児に多い。細菌性副鼻腔炎のまれな合併症で…
Paediatric pre- and post-septal peri-orbital infections are different diseases Int J Pediatric Otorhinolaryngol. 2008;72(3):377 目的:眼窩周囲の感染症は、眼科周囲蜂窩織炎(preseptal cellulitis)と眼窩蜂窩織炎(postseptal cellulitis)に分類され…
Management of laryngeal candidiasis: an evidence‑based approach for the otolaryngologist Valente P, et al. Eur Arch Otorhinolaryngol. 2020 Feb 7. PMID:32107617 喉頭カンジダ症(喉頭真菌症)は、糖尿病・悪性腫瘍などの免疫不全者などに発生するこ…
人工呼吸器関連肺炎(VAP)の原因菌は、緑膿菌やMRSAなど耐性菌が多いイメージですが、人工呼吸器管理開始後早期(7日以内)であれば、あまり耐性菌がいないという報告です。抗菌薬の適正使用につながるので、Gram染色をして、緑膿菌を外せるか、確認することが…
多くの施設で、出生したばかりの新生児にエリスロマイシン眼軟膏(かつては点眼液)が塗布されるかと思います。ずっと、クラミジア結膜炎の予防だと思っていたのですが、クラミジア結膜炎を予防する効果は無いんですね。(淋菌性結膜炎は予防します。) 新生児…
A Trial of Treatment for Acute Otorrhea in Children with Tympanostomy Tubes van Dongen TM, et al. N Engl J Med. 2014 背景:鼓膜チューブを留置した小児の急性の耳漏のマネージメントに関するガイドラインは、エビデンスが少ない。経口抗菌薬と点耳抗…