小児感染症科医のお勉強ノート

小児感染症を専門に診療しています。論文や病気のまとめを紹介します。

2024-02-01から1ヶ月間の記事一覧

新型コロナウイルス迅速抗原検査が偽陽性になる人の特徴

ウイルス迅速抗原検査は、日常診療で頻用される検査です。新型コロナウイルス以外にも、インフルエンザ、RSウイルスなど、毎日のように使用します。 この検査は、一般的に「感度が低く、特異度が高い」ので、偽陰性(感染しているけど検査陰性になる人)が多…

セフィデロコルと赤色尿

セフィデロコルは、塩野義製薬が開発した耐性グラム陰性菌用の抗菌薬です。昨年、厚生労働省が承認し、日本でも発売予定です。 www.nikkei.com 海外で、一足先に使用されており、赤色尿が出るという副反応が報告されています。 Cefiderocol Red Wine Urine S…

小児の化膿性関節炎のガイドライン出ました

米国小児感染症学会と米国感染症学会から、小児の化膿性関節炎のガイドラインがでました。ダイジェストサマリーの日本語訳です(一部、意訳しています)。 今回のポイントは、治療期間を短期にすることを推奨したことです。治療反応が良ければ、10−14日間の…

小児救急は大病院に行ったほうが良いのか?

" data-en-clipboard="true"> " data-en-clipboard="true"> 患者や家族の大病院信仰がありますが、基本的には、まずはかかりつけの先生に見ていただいて、必要なら大病院を紹介受診ということになります。 " data-en-clipboard="true"> 小児の救急外来でも、…

RSV予防のシナジスを何月から始めるか?

" data-en-clipboard="true"> 未熟児や基礎疾患を持つ子どもに重篤な気道感染症を起こすRSウイルスですが、日本では、(高リスク集団に対して)パリビズマブの予防投与が行われます。流行期が始まる直前に接種を始めるのですが、色々と問題点があります。 " …

小児の発熱性好中球減少症(FN)では、末梢静脈からも血培が必要か?

" data-en-clipboard="true"> 小児のFNでは、血液培養の採取が必須です。多くの患者さんが、中心静脈カテーテル(CVC)を留置しているため、CVCからの逆流採血で血液培養を採取します。シングルルーメンのカテーテルでは、1セットということになります。血培…

Fusarium solaniによる髄膜炎

" data-en-clipboard="true"> メキシコで集団発生したFusariumによる髄膜炎のアウトブレイク報告です。硬膜外麻酔の道具や薬品の汚染なのでしょうか? " data-en-clipboard="true"> Neurovascular Complications of Iatrogenic Fusarium solani Meningitis. …

水痘の曝露後予防の効果

" data-en-clipboard="true"> 一昔前は、小児病棟内で水痘の発症というのがよくありました。最近は、水痘ワクチンが普及して、本当に水痘を見る機会が減ってきました。 " data-en-clipboard="true"> 水痘は、空気感染する非常に感染力の強い感染症なので、水…