Neurovascular Complications of Iatrogenic Fusarium solani Meningitis.
N Engl J Med. 2024 Feb 8;390(6):522-529.
メキシコで硬膜外麻酔による手術を受けた免疫正常者の間で、院内Fusarium髄膜炎のアウトブレイクが発生した。Fusariumは脳幹および椎骨脳底動脈系の血管障害を併発し、死亡率が高かった。効果的な治療は限られており、この病原体のin vitro感受性試験から、米国で現在承認されているすべての抗真菌薬に対して耐性であることが示された。発症から診断までの期間の中央値は39日であった。患者13人のデータ、臨床経過、転帰を報告する。
要点
・患者は、若くて、免疫正常者がほとんど。
・米国内で、疑い例9例、可能性例14例、確定例10例が確認された。内、12例が死亡した。
・検出されたFusarium solaniは、米国で市販されている抗真菌薬全てに耐性。
・試験的にホスマノゲピクスを使用した症例もある。
・剖検例では、血管炎、脳梗塞所見があり、肉芽腫なども見られた。