小児感染症科医のお勉強ノート

小児感染症を専門に診療しています。論文や病気のまとめを紹介します。

2022-03-01から1ヶ月間の記事一覧

Corynebacterium菌血症のまとめ

以前に所属していた亀田総合病院の感染症科から、素晴らしい論文が出ました。 Corynebacterium spp.が血液培養から検出された患者の後方視的検討です。Corynebacterium spp.は、真の菌血症で重症化することから、コンタミのこともあります。「血培陽性」とな…

細菌性髄膜炎と大泉門膨隆はあまり関係がない

小児科医1年目の時、超ベテランの小児科の先生から、「突発性発疹は、大泉門が膨隆するんだよ」と教わり、小児科の臨床って面白いと思った経験があります。 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 最近、めっきり少なくなった細菌性髄膜炎ですが、大泉門膨隆が重要な所見…

MIS-C(小児COVID-19関連多系統炎症性症候群)の中期予後

" data-en-clipboard="true"> 国内でのオミクロン株の流行により、2022年3月現在、小児のCOVID-19患者が増加しています。それに伴い、重症例も増加し、小児COVID-19関連多系統炎症性症候群(MIS-C)の症例も増加しています。 " data-en-clipboard="true"> MI…

カテ先からカンジダが検出された時、治療するべきか?

" data-en-clipboard="true"> カテーテル感染を疑い、カテーテルを抜去した時、血液培養が陰性ですが、カテ先だけ陽性になることがあります。黄色ブドウ球菌や緑膿菌では、その後に、菌血症を発症することが一定数あり、(菌血症が無くても)治療が進められ…