小児感染症科医のお勉強ノート

小児感染症を専門に診療しています。論文や病気のまとめを紹介します。

免疫不全

Corynebacterium菌血症のまとめ

以前に所属していた亀田総合病院の感染症科から、素晴らしい論文が出ました。 Corynebacterium spp.が血液培養から検出された患者の後方視的検討です。Corynebacterium spp.は、真の菌血症で重症化することから、コンタミのこともあります。「血培陽性」とな…

小児固形臓器移植後のCOVID-19

" data-en-clipboard="true"> 免疫不全状態の患者さんにとって、COVID-19は重症化しやすいことが知られています。成人の固形臓器移植後の患者さんが、COVID-19を発症すると死亡率が上昇するという報告は多くあります。小児の固形臓器移植後のCOVID-19につい…

細胞内寄生菌のまとめ

細胞内寄生菌は、人間に感染すると、人間の細胞内に寄生して、免疫応答から逃れようとします。そのため、これらの菌に対する防御には、細胞性免疫が重要です。 細胞内寄生する菌についてまとめました。 (資料によりobligateかfaculativeが違うものもあった…

パラインフルエンザウイルスへの感染対策

" data-en-clipboard="true">はじめに " data-en-clipboard="true"> パラインフルエンザウイルス(PIV)は、いわゆる感冒の原因となるウイルスですが、小児に感染するとクループ症候群を引き起こしたり、気管支炎・肺炎などの下気道感染症を起こすこともあり…

BCG(TOKYO-172株)の副作用(タイからの報告)

BCGは日本でも定期接種になっているワクチンです。結核の発症(特に重症化)を防ぐ効果が高く、多くの国で実施されています。 この論文は、タイからのBCG副作用の報告です。タイでは、BCGワクチンは生後すぐに接種し、皮内注射になります。日本とは接種時期…