小児感染症科医のお勉強ノート

小児感染症を専門に診療しています。論文や病気のまとめを紹介します。

2023-08-01から1ヶ月間の記事一覧

米国でも処方箋なしの抗菌薬使用が多い

" data-en-clipboard="true"> 抗菌薬の適正使用は、薬剤耐性菌対策の重要な手段です。しかし、途上国を中心に、市中の薬局で抗菌薬が処方箋なしに買えてしまう現状があります。先進国の多くは、抗菌薬を手に入れるには、処方箋が必要です。 " data-en-clipbo…

感染性心内膜炎の修正Duke基準が改訂 その2

" data-en-clipboard="true"> 感染性心内膜炎(IE)のclinical criteria(臨床的診断)ですが、実際は、こちらの診断基準を当てはめて、IEとして治療するかを決めることが圧倒的に多いです。 " data-en-clipboard="true"> 復習です。確定診断は「大基準2個」…

感染性心内膜炎の修正Duke基準が改訂 その1

感染性心内膜炎(IE)の診断基準は、修正Duke基準が標準的に使用されてきました。 少し前ですが、2023年5月に、修正Duke基準が改定され、2023 Duke-ISCVID criteriaになりました。変更点などをまとめました。 IEは、見たことがないと、なかなか掴みどころがな…

新生児の化膿性耳下腺炎

" data-en-clipboard="true"> 耳下腺炎の代表は、ムンプス(いわゆるおたふく風邪)です。最近は、ワクチンの普及で見る機会がすごく減りました。ムンプス以外には、化膿性耳下腺炎がありますが、小児では稀で、新生児の化膿性耳下腺炎もまれです。 " data-e…

" data-en-clipboard="true"> 日本だと、初回の腎盂腎炎で入院した小児には、基本的に、腎臓超音波検査を実施して、尿路異常を確認することがほとんどだと思います。結構な割合で、異常が見つかるので、検査するのが当たり前と思っていましたが、世界ではそ…

小児のLong-COVID総説

最近は、少し減った気がしますが、Long-COVIDは、コロナ感染後の非常に困る症状です。あまり特徴的な症状に乏しく、起立性調節障害や偏頭痛など、他の病気と似ているため、明確に区別することは難しいです。しかし、明らかにコロナ感染後から体調が戻らない…

小児尿路感染の治療期間は短くできるか?

" data-en-clipboard="true"> 小児の尿路感染症(UTI)は、コモンな疾患ですが、最適な治療期間については、よく分かっていません。成人では、なるべく短期治療を目指して、色々な研究が行われていますが、小児についてはエビデンスが少ないのが現状です。 " …