小児感染症科医のお勉強ノート

群馬県立小児医療センターで感染症を専門に診療しています。論文や病気のまとめを紹介します。

すべての子どもたちにサンタクロースが来ますように!!

 今日は、病棟の子どもたちもソワソワしています。それは、当院にもサンタクロースが来るからです。すべての子どもたちが、楽しく幸せなクリスマスを過ごしてほしいと思います。
 世界で最も権威ある医学雑誌の一つBMJより、小児病棟にサンタクロースが来る因子について、検討しました。
 なんと、「いい子にしていたら、サンタさんが来るからね」という伝説が否定!!されていました。
 小児科医は、日々勉強です。これからは、「いい子にしていなくてもサンタさんは来るからね」というのがEBM的には正しいです。
 
 
Dispelling the nice or naughty myth: retrospective observational study of Santa Claus
Park JJ, et al. BMJ 2016; 355: i6355.
 
目的:クリスマスの日にサンタクロースが入院中の子供たちを訪問するかに影響を与える要因を明らかにする。
 
デザイン:後方視的観察研究。
 
 
参加者:2015年のクリスマスに小児病棟で勤務したスタッフ186名。
 
主なアウトカム指標:2015年のクリスマス期間中に小児科病棟にサンタクロースがやってきたかどうか。これは、小学校の欠席率、若年者(10~17歳)がサンタクロースを信じている割合、病院から北極までの距離(トナカイが飛行するため)、社会経済的困窮と相関するか。
 
結果:サンタクロースは、4カ国のほとんどすべての小児科病棟を訪問した。イングランドでは89%、北アイルランドでは100%、スコットランドでは93%、ウェールズでは92%であった。しかし、サンタクロースが訪問しないオッズ比が高いのは、イングランドの社会経済的困窮度の高い地域の小児病棟(OR 1.31(95% CI 1.04~1.71) であった。一方、学校欠席率、サンタクロースを信じている割合、北極点までの距離との相関は認められなかった。
 
結論:本研究の結果は、サンタクロースは子どもたちがどれだけいい子にしたか、いたずらをしたかに基づいてプレゼントを与えるという伝統的な信念を否定するものである。サンタクロースが最も恵まれない地域の病院にいる子どもたちを訪問する可能性は低かった。潜在的な解決策としては、サンタとの契約の見直しや、サンタの数が少ない地域での地元のサンタを雇用することなどが考えられる。

 

 

 

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社会経済的困窮度が高い地域ほど、サンタクロースが来る割合が低下する。