を呈した症例のまとめたものです。
Leukemoid reaction in the pediatric population: etiologies, outcome, and implications
Eur J Pediatr. 2018;177:1029.
イスラエルからの報告です。
WBC>30,000/μLとなる白血病様反応(leukemoid reaction)は、重篤な疾患を示唆することがあり、多くは感染症である。疫学や臨床的特徴に関する大規模なデータがなく、白血病様反応をきたした小児をどのように精査を進めたら良いかというデータが少ないため、我々は、小児3次医療施設で、2009−2014年に白血病様反応を認めた症例をデータベースで検索した。
白血病様反応において、肺炎が最も多い診断で、コントロール群と比較し、頻度は5.5倍であった。白血病様反応を呈した症例の、入院期間は長かった (7.5 vs. 5.5日)。WBC>50,000/μLと著明な上昇を認めた群では、白血病の割合は、WBCがそれより低い症例と比較して、6倍多かった。白血病症例では、有意に血小板低値、CRP低値、尿酸高値、LDH高値が見られた。
結論:白血病様反応を呈する小児は、肺炎(特に胸膜炎を伴う肺炎)の割合が有意に多く、入院期間が長い。WBC>50,000/μLでは、白血病の化膿性は6倍になる。そおうき診断のためには、白血病に関連する他の検査所見に気をつけること重要である。