小児感染症科医のお勉強ノート

小児感染症を専門に診療しています。論文や病気のまとめを紹介します。

極低出生体重児の敗血症は、神経発達障害のリスクになる

Short- and Long-Term Neurodevelopmental Outcomes of Very Preterm Infants with Neonatal Sepsis: A Systematic Review and Meta-Analysis. 
Children (Basel). 2019 Dec 1;6(12). pii: E131. doi: 10.3390/children6120131.
 
在胎32週未満、出生体重1500g未満の早産児が敗血症を経験することは多いが、長期的な影響についてははっきりしない。血液培養陽性となった敗血症を経験した早産児の神経発達に関する長期予後を、システマティックレビューした。
14個の研究が含まれるメタアナリシスである。敗血症群では脳性麻痺・神経感覚障害などの後遺症を残す率が、敗血症を経験していない群と比較して高かった。(OR 3.18; 95% CI 2.29-4.41) (Figure 3.)
 しかし、生後36ヶ月以降のフォローアップを行い、長期予後を検討した研究は少なく、ちょき予後に関する結論は得られなかった。(Figure 5.)

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