カンジダ血症は、重症者や免疫不全者に発症する事が多い感染症で、治療が難しく困難なことがあります。成人でのリスクは、中心静脈カテーテルの使用、完全静脈栄養、広域抗菌薬、APACHEスコア高値、急性腎不全、外科手術(特に腹部外科)、消化管穿孔、免疫不全状態(血液悪性腫瘍、移植後、化学療法中)などが知られています。
要点
・特に、カルバペネム使用と完全静脈栄養と長期入院がリスク
Risk factors and clinical analysis of candidemia in very-low-birth-weight neonates
Fu J, et al. Am J Infect Cotrol. 2016; 44: 1321.
背景:
方法:
2012年1月から2015年11月まで、柳州市の病院において、カンジダ血症の症例対照研究を実施した。データは単変量解析と多変量ロジスティック回帰で分析した。
結果:
調査期間中のカンジダ血症の症例は48例であった。極低出生体重児の入院患者1,000人当たり106.9人の発生率を示した。Candida albicansが最も多く、39.6%の症例で分離された。カンジダ血症群の死亡率は 10.4%、対照群では 2.1%であった(P = 0.128)。多変量ロジスティック回帰モデルにより、カルバペネム使用(オッズ比[OR]、11.39;95%信頼区間[CI]、3.28-39.54)、完全静脈栄養(OR、10.16;95%CI、2.25-45.94)、および長期入院(OR、1.04;95%CI、1.01-1.07)が、 カンジダ血症のリスクとなることが明らかになった。
結論:
極低出生体重児は、カンジダ血症を発症するリスクが高い。カンジダ血症の発生率を減らすために、カルバペネムの使用量を減らし、カテーテルケアを改善し、早期にカテーテルを除去し、入院期間を短縮することに重点を置くべきである。