小児感染症科医のお勉強ノート

群馬県立小児医療センターで感染症を専門に診療しています。論文や病気のまとめを紹介します。

無殺菌乳が原因となるアウトブレイク

Increased Outbreaks Associated with Nonpasteurized Milk, United States, 2007–2012
Emerg Infect Dis. 2015; 21: 119.
 
日本では非加熱殺菌乳(無殺菌乳)の販売や流通は禁止されています。米国で発生した無殺菌乳によるアウトブレイクの報告です。
2007-2009年は30件のアウトブレイクがあり、2010-2012年は51件に増加した。ほとんどアウトブレイクの原因は Campylobacter spp.であり(77%)、無殺菌乳の販売が合法である州から購入された無殺菌乳が原因であった(81%)。無殺菌乳の流通を防ぐための規制を強化すべきである。
 
原因微生物
件数
キャンピロバクター
62件(81%)
志賀毒素産生大腸菌(STEC)
13件(17%)
2件(3%)
コクシエラ
1件(1%)

 

 無殺菌乳といえば、リステリア菌なども有名ですが、アウトブレイクするのは、キャンピロバクターが最も多いのは意外でした。日本では、流通していませんので、あまり、遭遇する機会は少ないかもしれませんが、注意は必要です。