サルモネラは、細菌性腸炎の原因として比較的多い菌です。鶏肉や卵などの食物、カメなどの爬虫類との接触により感染する事が知られています。時々、まだ離乳食くらいしか摂取していない子からサルモネラが検出されることがあります。
1歳未満のサルモネラ感染のリスクを調べてみた研究です。
サルモネラ感染のリスク因子は
・爬虫類との接触
・ショッピングカートに赤ちゃんの隣に肉を置く
・人工乳
・海外旅行
でした。
ショッピングカートに子供を乗せると、面白がって、カゴの中のものを触ったりするせいかもしれませんね。
(Amazonより)
A Case-Control Study of the Epidemiology of Sporadic Salmonella Infection in Infants
Jones TF, et al. Pediatrics. 2006;118:2380.
目的
サルモネラ感染の頻度は乳児で最も高いが、この高リスク集団における潜在的な感染源についてはほとんど知られていない。我々は、乳児の散発性サルモネラ感染の危険因子を特定するため、食生活および環境を調査する症例対照研究を行った。
患者および方法
2002年から2004年に、Foodborne Diseases Active Surveillance Networkは、米国の8州で1歳未満の乳児の散発性サルモネラ感染の症例対照研究を実施した。積極的サーベイランスによって同定された症例を対象とした。健康な対照者は年齢を一致させた。発症または面接の 5 日前までの食事および環境暴露を評価した。データは年齢を調整したロジスティック回帰分析で解析した。
結果
本研究には442人の患者と928人の対照群(健康)が登録された。対照群と比較して、患者は、母乳栄養の割合が低く、爬虫類への曝露の割合が高く、ショッピングカートに乗った時に肉や家禽が隣りにあった割合が高く、粉ミルクを消費した割合が高いことが明らかになった。米国外への旅行は、生後 3~6 ヵ月および生後 6 ヵ月以上の乳児の感染と関連していた。デイケアで下痢をしている子供がいたことは、生後 6 ヵ月以上の乳児のサルモネラ感染と関連していた。
結論