小児感染症科医のお勉強ノート

群馬県立小児医療センターで感染症を専門に診療しています。論文や病気のまとめを紹介します。

マイコプラズマによる多形滲出性紅斑(EM)は非典型的で、全身に広がることが多く、粘膜病変の数が多い。

Clinical and histologic features of Mycoplasma pneumoniae-related erythema multiforme: A single-center series of 33 cases compared with 100 cases induced by other causes
 
J Am Acad Dermatol. 2018;79:110
 
マイコプラズマ感染による多形滲出性紅斑(EM)は、他の原因によるEMと比較して、冬に多く、典型的なEMは少なく、より全身にびまん性に分布する。粘膜病変の合併が多く、2ヶ所以上の粘膜病変を伴う可能性が高い。
 
 フランスからの報告です。マイコプラズマ感染によるEM33例と、それ以外のEM(HSV感染が59例と最多、33例は特発性)100例を比較しました。年齢や性別に差はなく、マイコプラズマ感染とそれ以外で、典型的なEMが見られる割合は、45%と74%。四肢末梢に分布する割合は32%と88%でした。
 粘膜障害を起こす割合は変わりませんでしたが、口腔・眼・咽頭・陰部・肛門などの粘膜障害の部位の数は、マイコプラズマで多く見られました。
 生検した症例では、マイコプラズマ感染の症例では、TENに類似した病理が100%の症例に見られました。
 
 結論:マイコプラズマによる多形滲出性紅斑(EM)は非典型的で、全身に広がることが多く、粘膜病変の数が多い。
 

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