小児感染症科医のお勉強ノート

群馬県立小児医療センターで感染症を専門に診療しています。論文や病気のまとめを紹介します。

卒後25年以上の家庭医は、抗菌薬の処方期間が長い

Late-career Physicians Prescribe Longer Courses of Antibiotics
Clin Infect Dis.2019;69:1467
 
抗菌薬の処方期間は、ガイドラインで定められた期間より長くなりがちである。処方期間がばらつく理由がはっきりすれば、適切な抗菌薬使用につながることが期待される。
カナダのオンタリオ州の家庭医を対象にした後方視的コホート研究です。長期抗菌薬処方を8日より長い期間としました。
10616名の家庭医が対象となり、約560万件の抗菌薬の処方を解析した。長期抗菌薬が処方される割合は、33.3%であったが、医師により13.5%-60.3%とばらつきが多かった(interdecile range)。多変量解析により、長期処方をしやすい要因は、卒後年数、診療所が田舎、小児を診ている割合が多いことであった。卒後11年未満の医師と比較して、長期処方のオッズ比は、卒後25年以上で1.48 (95%CI; 1.38-1.58)、11年から24年で1.25 (95%CI; 1.16-1.34)であった。
 結論:医師の間で抗菌薬の処方期間のばらつきが大きい。地域の抗菌薬適正使用を勧めるなかで、卒後年数が上の医師の処方への働きかけが重要。
 

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