今日の外来で、素敵な似顔絵を頂いたので、プロフィール画像を変更してみました。
第2回目です。外来治療編になります。
第2節 COVID-19による入院を必要としない小児患者におけるCOVID-19の治療
提言 (図3):
図3.
COVID-19による入院を必要としない小児患者におけるCOVID-19の管理。
重症化リスクに関しては、先日に記事をご確認ください。
提言2.1:
コメント
ほとんどの小児患者にとって、COVID-19が重症化するリスクは非常に低い。小児患者に対する治療の有益性は確立されておらず、潜在的リスクと釣り合うものではない。
提言2.2:
提言2.3:
提言2.4:
入院を必要としない小児患者で、特異的治療が考慮または提案される場合、以下のいずれかの薬剤の使用を提案する:ニルマトレビル/リトナビル(パキロビッド)、レムデシビル(ベクルリー)、モノクローナル抗体(mAb)製剤。これらの選択肢がない場合、18歳以上の患者にはモルヌピラビル(ラゲブリオ)による治療を考慮する。
コメント
COVID-19の重症化予防に対する最も適切な治療法の選択は、入手可能か、禁忌(特にニルマトレビル/リトナビルの薬物相互作用)、投与しやすさ、費用、患者・保護者の意向によって決定されるべきである。治療はできるだけ早く、症状発現から5日以内に開始すべきである。mAb製剤は、流行中のSARS-CoV-2の変異株に対する活性が期待できるかよって決まる。早期の外来治療で推奨される治療期間は、ニルマトレビルは5日間、レムデシビルは3日間、モルヌピラビルは5日間である。モルヌピラビルの効果は低い。
(清水追記)国内での承認
ニルマトレルビル・リトナビル:12歳以上かつ体重40kg以上
レムデシビル:体重3.5kg以上(臨床試験は生後28日以降の小児)
モルヌピラビル:18歳以上
提言2.5:
入院を必要とせず、重症化するリスクが高い免疫不全の小児患者には、重症化予防のために高力価の回復期血漿の投与を考慮する。
コメント
回復期血漿の有用性は、免疫不全者、特に重度の抗体欠乏患者において高い。早期投与(できるだけ早く、発症から8日以内)が望ましい。
提言2.6:
入院を必要とせず、重症化リスクが低いか中等度の免疫不全患者に対しては、重症化予防のための回復期血漿の定期投与は行わないことを提案する
コメント
重症化リスクが低〜中等度である免疫不全の患者は、治療の恩恵を受ける可能性が低い。
日本小児科学会も治療薬に関して、情報提供していますので、ご参照ください。