小児感染症科医のお勉強ノート

群馬県立小児医療センターで感染症を専門に診療しています。論文や病気のまとめを紹介します。

ケースレポート(症例報告)は、ハゲタカジャーナルに投稿しないように、考え・確認する

How to choose the best journal for your case report

Kison RA, et al. J Med Case Rep. 2017;11(1):198

 

 多くの臨床医にとって、ケースレポートは人生最初の論文であるかと思いますが、どの雑誌に投稿するか、注意が必要です。

 

 ケースレポートは、引用回数が少ないので、インパクトファクターを下げる。そのため、医学雑誌の編集者は、ケースレポートの掲載数を制限し、メタアナリシスやランダム化比較試験を掲載したがる。しかし、このような大規模試験は、inclusion criteriaが厳しかったり、実際に出会う患者との差異が大きいことがしばしばである。一方、医学的エビデンスでは最下層に位置するが、ケースレポートは、実患者について報告しており、教育的で興味深い症例がたくさんある。

近年では、査読制度のあるケースレポート専門誌が160を超えており、増加し続けている。94%の雑誌がオープンアクセスジャーナルで、40%がPubmedに収載されている。投稿・掲載費用は、通常は300-1200米ドルである。

 学術的ではないいわゆるハゲタカジャーナルのリスト(https://beallslist.weebly.com/)がある。査読制度がない、掲載費用などが不明確、編集員に許可なく研究者の名前を掲載する等である。

 

 ハゲタカジャーナルに投稿しないように、投稿前には以下のことを確認する。

・あなた自身や同僚は、そのジャーナルのことを知っているか?

・出版社に連絡を取ることができるか?

・査読制度が、明確にされているか?

編集委員がわかるか?

・COPE (Committee on Publication Ethics)などのメンバーになっているか?

 

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28732524

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