小児感染症科医のお勉強ノート

小児感染症を専門に診療しています。論文や病気のまとめを紹介します。

緑膿菌

神経疾患と緑膿菌〜叩くべきか叩かざるべきか〜

以前にも取り上げましたが、脳性麻痺など重度の神経障害があるお子さんの緑膿菌の肺炎は、重症化する事があり、恐ろしい疾患です。一方、このようなお子さんは、気道にもともと緑膿菌を保菌していることが多く、気道感染=緑膿菌が原因とは限りません。 pedi…

軟骨ピアス後の感染症に注意

最近(?)人気の耳軟骨ピアスですが、術後の感染症に注意が必要です。 <要点> ・軟骨ピアス後の軟骨周囲炎は重大な合併症 ・緑膿菌が多い(初期治療を外しやすい) ・耳介カリフラワー状変形などの後遺症を残しやすい ・アフターケア液が汚染され、緑膿菌…

テニスシューズで釘(くぎ)を踏んだ時には…

釘(くぎ)を踏みつけたことによる足底穿刺創の合併症として、緑膿菌 (Pseudomonas aeruginosa) による骨軟骨炎、骨髄炎、化膿性関節炎が知られている。主にテニスシューズを履いて受傷した小児に発生するが、成人にも発生する報告がある。テニスシューズと…