小児感染症科医のお勉強ノート

群馬県立小児医療センターで感染症を専門に診療しています。論文や病気のまとめを紹介します。

新生児ヘルペスを疑ったらどの検体を取るか

新生児ヘルペスは、小児科で経験するまれですが最重症の感染症の一つです。
とりあえず疑ったらアシクロビルを始めて、PCR陰性ならアシクロビルを中止しますが、その際に、どの検体を採取しておくとよいかです。
 
下記のレビュー記事を参考にしました。
 
Neonatal herpes simplex virus infection.
Pinninti SG, et al. Semin Perinatol. 2018;42(3):168.
 
抗ウイルス療法を開始する前に新生児から採取すべき検体
アシクロビルを開始する前に、新生児HSV感染症の診断のため、HSVが除外しアシクロビルを中止するかどうかを判断するために、以下の検体を採取する。
 
1. 小水疱の基部や疑わしい病変および粘膜病変のスワブ
 ウイルス培養(可能な場合)またはPCR
2. 口腔、結膜、鼻咽頭、直腸のスワブ
 ウイルス培養(可能な場合)またはPCR
3. 髄液 (SEM型(skin, eye, and mouth)であっても髄液検査は必須です)
 ウイルスPCR
4. 全血
 ウイルスPCR
5. 血清ALT
 
 HSVを否定するために、予想以上に多くの検体でPCR陰性を確認する方が良いことが、書かれています。

f:id:PedsID:20210119191850p:plain