小児感染症科医のお勉強ノート

群馬県立小児医療センターで感染症を専門に診療しています。論文や病気のまとめを紹介します。

小児の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の画像所見と検査所見

Clinical and CT features in pediatric patients with COVID-19 infection: Different points from adults.
Xia W, et al. Pediatr Pulmonol. 2020
 
 武漢の小児病院で経験したCOVID-19の小児患者20名の画像所見についての考察です。他の臨床データについても記載が詳しい論文です。
 
 対象はPCTでCOVI-19の診断が確定した小児患者20名になります。13名は、家族内にCOVID-19患者がいて、濃厚接触者でしたあ。男女比は、男児13名(65%)、女児7名(35%)。年齢分布は、1ヶ月未満が3例(15%)、1ヶ月−1歳未満が6例(30%)、1−3歳未満が5例(25%)、3−6歳未満が3例(15%)、6歳以上が3例(15%)でした。症状は、発熱が12例(60%)、咳嗽13例(65%)などです。
(個人解釈:発熱と咳嗽の頻度がそれほど多くはないのは注意が必要と思われます。)
 血液検査は、特異的なものはないが、WBC正常範囲が14例(70%)とWBCはあまり変動していません。リンパ球45%未満のリンパ球減少が7例(35%)にみられました。(個人的解釈:年齢分布が広いのでなんとも言い難いですが)。CRP上昇は7例(35%)、PCT上昇(0.05以上)は16例(80%)に認められました。PCT上昇例が多い点が、成人と異なる点かもしれません。コロナウイルスと同時に、インフルエンザやマイコプラズマRSSウイルスなどが検出される例が40%ありました。
 
 CT所見は、両側性の病変が10例(50%)でした。(両側性の病変が多いことは成人と共通しています)。周囲にhaloを伴うconsolidationが10例(50%)に認められ、すりガラス陰影は12例(60%)に認められました。
 
 患者の臨床経過ですが、18名はすでに退院しています。入院期間の平均12.9日(範囲:8−20日)でした。2名の新生児は、無症状で、現在もPCR陽性のために入院継続中とのことです。
 
 結論として、小児のCODIV-19患者には、他の病原体の共感染が多い可能性があります。成人と比較してPCT上昇例が多い傾向があるかもしれません(細菌感染の合併が多いのかもしれません)。また、haloを伴うconsolidationは小児に特有の変化である可能性があるので、CTを実施する際には注目して良いかもしれません。
 
主な症状
 
血液検査
 
 
CTでhaloを伴うconsolidationを呈した症例

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