小児感染症科医のお勉強ノート

小児感染症を専門に診療しています。論文や病気のまとめを紹介します。

微生物検査室内で注意するべき感染症のリスト

 微生物検査室に、予め可能性を伝えておかないと、検査室内で感染が伝播し、大惨事になることがあります。感染症専門家としては、知っておきたい知識です。
 日本で多いのは、やはり「結核」ですかね。結核を疑う場合には、外来でGram染色を行うこともリスクを伴います。
 
Laboratory-associated infections and biosafety
Clin Microbiol Rev. 1995;8:389
 
 微生物検査室内で感染症が発症した報告のまとめです。
日本とは疫学が異なるかもしれませんが、ブルセラ症、Q熱、腸チフス、肝炎、野兎病、結核などが多いことが分かります。
 日本のデータは分かりませんが、日本では、結核が最も注意が必要なのかなと考えます。