Effect of antimicrobial stewardship with rapid MALDI-TOF identification and Vitek 2 antimicrobial susceptibility testing on hospitalization outcome
Diagn Microbiol Infect Dis. 2019 Oct;95(2):208-211.
導入前の2017年の患者77例(血液培養27例、喀痰培養25例、尿培養25例)と、導入後の2018年の77例(血液培養28例、喀痰培養24例、尿培養25例)を比較した。年齢や重症度に有意差は無い。両群とも約30%がICUに入室している。
2018年には、より多くの症例がASTの介入を受けている。最も多いAST介入内容は、初期抗菌薬の変更であった(59%)。特に血液培養陽性例においては、2018年は、28例中19例で初期抗菌薬の変更をASTが依頼した。
検査結果は、菌種同定(33.8時間 vs. 24.9時間)は2018年に有意に早くなった(10時間ほど早くなっている)。ASTが、抗菌薬変更を依頼するまでの時間は、84時間から62.5時間に早くなった。
入院期間は、15.5日→10.7日、抗菌薬治療期間は8.8日→6.7日に短くなっている。
菌種を迅速に同定できるようになったことにより、初期抗菌薬の変更までの時間が短くなり、結果として、抗菌薬治療期間や入院期間が短くなった。