Pneumonia Prevention Strategies for Children With Neurologic Impairment
Pediatrics. 2019;144:
神経疾患を有する小児は、繰り返し重症肺炎に罹患するリスクが高い。しかも、予防法についてはどれが有効かあまり分かっていない。今回は、神経疾患を有する小児の重症肺炎の2次予防としてどのような手段が有効か比較した。
カリフォルニアにおいて、神経疾患を有する小児のうち1回入院した患者を対象とした。退院後の肺炎発症に予防方法(デンタルケア、口腔内分泌液の管理、胃酸抑制剤、胃瘻、呼吸器リハビリテーション、外来抗菌薬投与)が有効かを検討した。傾向スコアモデルを用いた。
解析対象は3632名。1362名(37.5%)は、初回入院後に肺炎を再発した。デンタルケアだけが、肺炎再発を減らす効果があった(aOR: 0.54; 95% CI: 0.49-0.85)。胃瘻、呼吸器リハビリテーション、外来抗菌薬投与は、肺炎再発の増加に関連していた。
デンタルケアは、神経疾患を有する小児の重症肺炎の再発を減らす可能性がある。胃瘻、呼吸器リハビリテーションなどが肺炎再発を増やした理由としては、今回の傾向スコアで考慮していない交絡因子が存在することが考えられる。