小児感染症科医のお勉強ノート

小児感染症を専門に診療しています。論文や病気のまとめを紹介します。

CRP>30mg/dLの小児患者は死亡率が高い

Extremely elevated C-reactive protein levels are associated with unfavourable outcomes, including death, in paediatric patients.
Acta Pediatr. 2016;105(1):e17-21
 
今まで、CRPの値と死亡率は関係がないと認識していましたが、さすがに30mg/dLを超えると、死亡率は高いようです。CRP30になる前に、もっといろんな異常が認められそうですが。
 イスラエルからの報告です。CRP>30mg/dLとなった小児患者の内訳は、基礎疾患がない場合には肺炎が多く、悪性腫瘍を基礎疾患に持っている場合には、菌血症が多いそうです。
 CRP>30以上だから、一律に死亡率が高いわけではなく、悪性腫瘍を有する患者の死亡率が特に高く、基礎疾患の有無が重要かと考えられます。