小児感染症科医のお勉強ノート

群馬県立小児医療センターで感染症を専門に診療しています。論文や病気のまとめを紹介します。

小児でも経口抗菌薬・PPIの処方はCDIの発症リスクを増加させる

Risk Factors for Community-Associated Clostridium difficile Infection in Children
J Pediatric. 2017;186:105-9.
 
 米軍の処方データベースを用いて、行ったケースコントロール研究です。1−18歳までの市中発症Clostridioides difficile infection(CA-CDI)と診断されたケースと、ケース1例に着き3例の年齢と性別を合致させたコントロールを対象にしました。発症12週間以内の処方歴と外来受診歴、家庭内でのCDIの有無を検討しました。
 1331例のCA-CDIの症例と3993例のコントロールが検討対象になりました。12週間以内に、フルオロキノロン、クリンダマイシン(OR 73.00)、3世代セフェム(OR 16.32)の経口抗菌薬投与歴がある、プロトンポンプ阻害薬(OR 3.33)の処方歴が有る、その他多くの抗菌薬処方が、CA-CDIの発症と関連していました。外来受診歴(OR 1.35
)、家族にCDI患者がいることもCA-CDI発症に関連しました。
 CA-CDIは、小児科の日常臨床で頻繁に処方される薬剤により発症が増加する。これらの薬剤の処方にはより慎重になるべきである。
 

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