小児感染症科医のお勉強ノート

群馬県立小児医療センターで感染症を専門に診療しています。論文や病気のまとめを紹介します。

インフルエンザはエアロゾルとなり眼の粘膜を介して感染する(フェレットの実験)

Influenza virus infectivity and virulence following ocular-only aerosol inoculation of ferrets

J Virol. 2014;88:9647
 
 眼の粘膜は気道ウイルスの感染経路や増殖の場となりうることがある。フェレットの眼の粘膜だけにウイルスを含んだエアロゾルが曝露される装置を作ってみた。これにインフルエンザウイルス(H5N1)を用いたところ、10PFU未満の少量のウイルスを、最低2回曝露させただけで、致死的な感染が生じた。鳥インフルエンザウイルス(H7N7, H7N9)や人に感染を起こすH1N1, H3N2vでも、眼の粘膜への曝露を通じて、インフルエンザウイルス感染が生じた。
 このことから、眼の粘膜がインフルエンザウイルスを含んだエアロゾルに曝露すると、感染が成立するので、臨床的・職業的に眼への曝露を介した感染を今まで過小評価していた可能性がある。
 

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