小児感染症科医のお勉強ノート

群馬県立小児医療センターで感染症を専門に診療しています。論文や病気のまとめを紹介します。

抗真菌薬適正使用により、Candida菌血症の診療の質が改善する(フランス)

Appropriate use of antifungals: impact of an antifungal stewardship program on the clinical outcome of candidaemia in a French University Hospital
Benoit H, et al. Infection. 2019; 47: 435.
 
Antbfungal stewardship(抗真菌薬適正使用)の推進によりカンジダ菌血症の治療が改善するかの検討です。
抗真菌薬適正使用を進める前後2年での比較検討です。前期は33例、後期は37例の患者が検討されました。成人の患者で、多くは悪性腫瘍などの免疫不全が背景にある患者です。感染巣は、腹腔内感染41.4%、CVカテーテル感染30.0%、その他28.6%です。感染症科医へのコンサルトは、36.4% から86.5%に上昇しました。毎日の血液培養採取率も上昇しました。眼科診察の受診率も向上しました。エキノキャンディン系抗真菌薬の使用割合が増加しました。3ヶ月死亡は、有意差はありませんが、前期が36.4%に対して、後期は27.0%と少し改善しているように見えます。
興味深いと思った点は、最終的に、ほとんどの症例でCVカテーテルを抜去していますが、24時間以内にCVカテーテルが抜去される割合は、後期のほうが低かったということです。
他の研究では48時間以内のカテ抜去が推奨されるため、それに間に合えばよいのかもしれません。