小児感染症科医のお勉強ノート

小児感染症を専門に診療しています。論文や病気のまとめを紹介します。

心臓血管外科術後の縦隔炎の診断には、free gas、胸水、brachiocephalic lymph nodeの腫脹とCRPの状況を組み合わせることが有用である

Computed tomography improves the differentiation of infectious mediastinitis from normalpostoperative changes after sternotomy in cardiac surgery

Folding B, et al. Eur Radiol. 2019; 29(6): 2949-57

 

ドイツからの報告です。成人の胸骨切開を行った心臓血管外科術後に縦隔炎を疑われた105名(平均年齢67歳)のCT所見を後方視的に検討しました。83例(79%)が縦隔炎ありでした。

縦隔炎があった群は、CRPが高く(13.6 vs. 6.5mg/dl)、CT所見ではfree gas, 胸水、brachiocephalic lymph nodeが認められる割合が多かった。CRPとCT所見を組み合わせることで、診断の精度が高まる。

 

https://link.springer.com/article/10.1007%2Fs00330-018-5946-5

f:id:PedsID:20190715110911p:plain

f:id:PedsID:20190715110917p:plain