小児感染症科医のお勉強ノート

小児感染症を専門に診療しています。論文や病気のまとめを紹介します。

気道ウイルス感染症

インフルエンザはエアロゾルとなり眼の粘膜を介して感染する(フェレットの実験)

Influenza virus infectivity and virulence following ocular-only aerosol inoculation of ferrets J Virol. 2014;88:9647 眼の粘膜は気道ウイルスの感染経路や増殖の場となりうることがある。フェレットの眼の粘膜だけにウイルスを含んだエアロゾルが曝露…

Adenovirus感染症 Uptodate要約(後半)

重要点のまとめ ・臨床的なクライテリアでは、正確にアデノウイルスの診断はできない。診断がつくことにより抗ウイルス薬を投与するか検討する場合、予後に関わる場合、感染管理の継続などの判断に必要な場合、検査室診断を行うべきである。 ・検査は、ウイ…

小児に鼻汁吸引をやると、気道感染症状の回数は減らないが、症状持続期間と症状の程度が軽くなる

The impact of nasal aspiration with an automatic device on upper and lower respiratory symptoms in wheezing children- a pilot case-control study Pizzulli, et al. Ital J Pediatr. 2018 Jun 14;44(1):68. doi: 10.1186/s13052-018-0489-6. ドイツ…

月齢・症状・入院した季節などからRSウイルス感染症の可能性を計算するツールがWebで利用できる

RSVpredict: An Online Tool to Calculate the Likelihood of Respiratory Syncytial Virus Infection in Children Hospitalized With Acute Respiratory Disease. Manuel B, et al. Pediatr Infect Dis J. 2019 Jul;38(7):678-681 ドイツからの報告です。RS…

高齢者におけるRSウイルス感染症はインフルエンザよりも予後が悪い

群馬県立小児医療センター アレルギー感染免疫科論文の紹介「高齢者のRSウイルス感染症は、インフルエンザよりも予後が悪い」 Severe Morbidity and Mortality Associated With Respiratory Syncytial Virus Versus Influenza Infection in Hospitalized Old…